日本は古来より先進地帯である中国大陸から文化を輸入してきた。その中で一番日本に影響を与えてきたものに『漢字』がある。漢字によって、先進の技術や思想がもたらされ、やがて日本独自の”かな文字”へとつながっていった。『漢字』は日本文明を発展させる重要なファクターのひとつであることに異論は無かろう。『漢字』に関しては、日本はどうしても中国には頭が上がらない。『漢字』なくしては日本文明は成り立たない、と思ってきた。某ハイテク企業が、中国側に対し”特許料”を請求したところ、中国側からは千数百年分の『漢字』使用料を請求されたという、笑えない話さえある。それほど、漢字については中国がまるで宗主国、日本は属国の立場となっている。 ところが、現代中国語は日本製漢語で構成されているんです。 日本語では古来、中国から大量の漢語、すなわち中国語の単語を借用してきたが、漢語の造語法に習熟するに従い、独自の和製漢語を造るようになった。その造語法をみると、まず、漢字で表記した大和言葉を音読したものがある。例えば、「火のこと」を「火事」、「おほね」を「大根」、「腹を立てる」を「立腹」とする類である。また、中国語にない日本特有の概念や制度、物を表すために、漢語の造語法を用いたものがある。「介錯」「芸者」「三味線」などがその例である。 現代中国語と比べても、中国語での「無理やり」を意味する「勉強」は、日本語では「学習」の意味で使われる。中国語で「夫」を意味する「丈夫」は、日本語では「頑丈」の意味だ。 このように、漢字を日本文化に融合させた造語は、しばしば中国人からは、ピジン漢字、というような扱いをされてきた。あくまで正統は中国大陸の用法であり、中華文明に感化していない異民族は非文明的で”漢字”も正しく使えないということだ。まさに中華思想である。 ところが中国社会科学院文学院 李兆忠氏によれば、「現在の中国で使われている中国語の語彙の多くは、20世紀初めに日本から導入されたもの。たとえば、「金融」「投資」「抽象」など、現代中国語の中の社会科学に関する語彙の60〜70%は、日本語から来たものだという統計がある」とのこと。 日本では幕末以降、西欧由来の新概念などを表すために盛んに漢字を用いた言葉が造られるようになったが、これらの日本製新漢語は中国が近代化を遂げる過程でそのまま中国に逆輸出されている。これを日本の大陸侵攻と結びつけて考える向きもあるが、むしろ、特に日清・日露戦争前後の中国人留学生によって、日本語の書物が多く翻訳されたことが大きな要因である。 ![]() 中国語になった和製漢語の例として、「意識」「右翼」「運動」「階級」「共産主義」「共和」「経済」「左翼」「失恋」「社会主義」「進化」「接吻」「唯物論」など種々の語がある。中国革命の父である孫文も日本で近代的な概念を学び、日本製漢語を使って中国革命を説いていたのである。 中西結合を貫いた著名な世界的大学者である李鴻銘は、中国を愛し、誇ってやまなかった人物である。しかし、彼も真正の中国文明の精華を継承したのは日本人であり中国人ではないと考えていた。漢・唐代に形成された中国文明は元朝及びその後の遊牧民族の侵入により断ち切られ、蹂躙、台無しにされ、大部分は失われてしまったと。これに対して日本は外敵の進攻に抵抗し、中国の外で中国文化の真髄を保つことに成功した。彼は遂には「日本人こそ真正の中国人だ、唐代の中国人だ」とまで断言した。戦前はこのような客観的な意見を言う閣僚もいたのである。 もちろん中国でもみずから西洋語の翻訳を試み、華制新漢語なるものを作り出していたが、「中華人民共和国」の「人民」「共和国」も和製漢語である。中国の国家名にまで使われ、現在の体制にも必要不可欠な概念も含まれているのである。陳 生保氏(上海外国語大学教授)によると「共産党 幹部 指導 社会主義 市場 経済」 という文は、すべて日本製漢語語彙でできているという。 そのように日本語はすっかり中国語のなかに定着し、帰化して、現代中国語のなかの不可欠の構成部分となっている。「共産党、幹部、社会主義、経済、手続」 などのことばは、中国人なら誰でもよく使うものだが、しかし、ほとんどの人はもうその来源を意識しないし、それを知らないのである。毛沢東主席の有名な論文 『実践論』ですら、1/4は日本製漢語によって構成されているという。 【幕末以降の和製漢語の例】 文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本、階級、分配、宗教、哲学、理性、感性、意識、主観、客観、科学、物理、化学、分子、原子、質量、固体、時間、空間、理論、文学、美術、喜劇、悲劇、社会主義、共産主義…。漢字でできた近代的な概念語の大半が日本製となっている。 中国における日本製漢語 http://www.geocities.jp/ps_dictionary/wailaiyu.htm しかし、特に大陸の中国人は、たくさんの日本製漢語が中国語に入っている事を誰も知らない。もっとも、多くの日本人もこのことを知っていないのだが。私が中国人に二、三の日本製漢語を挙げて、この漢語は日本製だと言っても、まずは信じない。さらに、社会、人文、科学の単語の名詞の7割が日本製だというと、怒り出す。本当の真実を教えていないのだ。悠久の文明を持つ中国が”日本”から漢字を輸入しているなんていうことは、あってはいけないからだ。(中国語を支える日本語 外来語の1割が日本からの“輸入”) 言語は、一つの民族の性格と思考方法をつくり出す。いまも、日本の言葉が大量に中国語の中に溶け込み、中国語の一部となっている。「黄金週間」「新人類」「人気」、「女優」、「物語」、「写真」、「量販」、「特萌」、「理髪」、「暴走」、「温泉」、「不倫」、「援助交際」、「完敗」…など、アニメなどのサブカルチャーから来たものが多いが、これによって、中国の青少年が、新しい時代の思想や文化を吸収するのを恐れた当局は日本製アニメの制限を始めたりしている。このような時代を逆行した政策は間違いなく失敗する。北朝鮮のように発展を犠牲にしてまで情報統制することは現代中国では非現実的なのだ。 中国文化は常に周辺諸国からの文化流入によって刺激され発展して来た。これを止めてしまっては清朝末期と同じように社会は窒息し、やがて文化が衰退する。日本製漢語の流入を一方的に制限するのではなく、『是は是、非は非』で中国語の一部として融合していくことを勧める。 もちろん日本も英語からの外来語をカタカナ表記するだけでなく、中国を見習い外国語の漢語表記も勧めていくべきで、場合によっては中国製漢語の輸入も大いにしていくべきである。 【参考】 漢字が表す二つの世界(中国社会科学院文学院 李兆忠) http://www.peoplechina.com.cn/maindoc/html/200303/fangtan.htm 中国語の中の日本語 陳 生保 上海外国語大学教授 http://www.nichibun.ac.jp/graphicversion/dbase/forum/text/fn091.html 现代汉语中的日语“外来语”问题 王彬彬 http://www.zhaojun.com/youci/riyu.htm 日本から中国へ伝来した和製漢語 http://freett.com/nandon/lunwen1.htm 台湾の日本製外来漢語http://zhenyan.cocolog-nifty.com/twlog/2005/06/post_c3d3.html 現代日本語における 中国からの外来語 http://www.city.shimanto.lg.jp/kouryu/doc/columns/member11/1909.htmlもし、日本が中国に勝っていたら (文春新書 558)
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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激変する中国語〜革命「同志」から同性愛「同志」へ〜
私が学校で中国語を習ったのは、1980年頃のことだ。 その頃の中国語の教科書や辞書は、文化大革命後の1972年頃編集されたもので、「あなた」と呼びかけるとき、ふつうに「同志 tóngzhì 」と呼びかけていた。 これは、中国共産党内で革命「同志」の意味で呼び合っていた習慣が、革命後の中国で一般化したのだろう。 ところが、台湾ではもちろんこの呼び方は一般的ではなかった。 大陸で「同志」と言えば何を指すのか、当然台湾でも知っていたはずだが、台湾ではやがて同性... ...続きを見る |
地球大に考える 2008/10/09 01:13 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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納得できないよ(僕は中国人だから)。日本人が使っている漢字は、あくまでも、僕たちの先祖が作ったものであろう。いま中国人が日本外来語を使っているとういうことは、日本人が中国人より優秀である証拠になれない。 |
fdlkjsajf 2008/06/15 04:04 |
中国人にとってはショックでしょうが、清朝末期より中国は近代的な概念を日本から輸入しています。これは歴史的事実であり、民族の優劣とは関係ありません。 |
TREVOUR 2008/06/16 09:07 |
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