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help リーダーに追加 RSS 中国 衣食足りても礼節を知らず 〜連休明けの観光地は満身創痍〜

<<   作成日時 : 2008/10/15 15:07   >>

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画像12日付中国新聞社電によると、10日に無料開放が始まった北京市内のオリンピック公園で、心ない人による施設の破壊が目立つようになった。

  写真は屋外照明灯の残骸。鳥の巣(バード・ネスト)の愛称で親しまれ、北京五輪大会のメーン会場になった国家体育場を模したデザインだが、ポールの先についている照明灯部分に無造作に腰をかける人が後を絶たず、10数基がたちまち「首を落とされた」状態になった。

  中国新聞社は9月末ごろから、自国民のマナー問題をしばしば取り上げており、同記事は「一部の行楽客の公衆道徳意識に憂慮」との見出しで、行楽客が照明灯に腰をかける様子や、壊れた照明灯の様子を6枚の写真を使って報じた。


米誌タイムが選んだ「2007年世界10大奇跡の建築」にもランクインしているが、案の定、一般公開するとマナーの悪さからか次々と鳥の巣を模った照明等が破損されてしまった。

鳥の巣に限らず、国慶節からの黄金週間では各地の観光施設が被害にあっている。


画像北京市にある円明園では西洋楼遺跡内の大水法を「封鎖」し、観光客の立ち入りを禁止した。ここも一般開放以来、観光客による遺跡への登攀、破壊などの行為が頻発、施設の老朽化も進行していたため、事故を未然に防ぎ、文化財を守る意味合いも込め、改修に踏み切ったという。円明園は、北京郊外にある清朝時代の離宮。第4代皇帝康熙帝の建築、雍正帝の増築を経て一時は清朝の政治の中心にもなったが、アヘン戦争以降の欧米の略奪や文化大革命の破壊で廃墟と化していた。1984年に公園整備が行われ、一部修復されていたが、今度は人民によって破壊されたというわけだ。


画像また、「北京オリンピック森林公園」でも市民や観光客が”草地進入禁止”のルールを無視するので、せっかくの芝生が台無しになっている。当局は保護のために柵も設け保安要員も置いたが、トラブル多発でとうとう匙を投げ立ち入りを黙認することになったという。

天津動物園でも毎年ゴールデンウィークが終わると、来場者がルールを無視して餌を与えるので、動物が病気にかかるケースがみられるという。しかも農薬が残留している食物を与えてしまう例もあるという。中国らしいというか、これでは動物もたまらない
画像
北京を田舎モノと蔑視する上海でも状況は似たり寄ったり。
上海世紀公園で6日に行われた花火フェスティバルではゴミのポイ捨てが目立ったほか、勝手に立ち小便をする男性客の姿がしばしば見られた。
上海と北京を結ぶ高速鉄道「和諧号」も乗客のマナーの悪さが問題になっている。即席めんの臭いが充満し大音量の音楽が鳴り響くのは、通常列車でも良く見られる光景だが、深刻なのは備品の持ち去り、通風孔へのごみ、非常用ボタンへのいたずら。せっかく日本の新幹線用車両をベースにスピードだけでなく安全面で高度な技術が採用されているのに、こうした想定外のマナーの悪さが高速列車運行の最大の「障害物」になっている。


福建省の福州森林公園でも状況は変わらない。
連休中の無料開放に向け、福建省政府は800万元(約1億2000万円)を投じてトイレ13カ所、ゴミ箱150個、木道、芝生の増設など整備に努めた。しかし、あっという間に手すりは倒され下段は踏み荒らされ、竹林では、金属片などを使って竹の緑の表皮を削って多くの竹が「サイン入り」になった。もちろん公園内はゴミの捨て放題、清掃が追いつかない状態だという。画像
ところが国家の威信をかけて行われた建国記念式典では見物客十数万人が天安門広場に集まり、国旗掲揚式が行われたが、回収されたゴミの総量は8.52トンとなり、前年同日と比べて3割程度減った。当局は北京五輪が開かれたため環境意識が高まったためと自負している。

要するに中国人は暴力的な圧力と監視が無ければ、利己主義丸出しであり、順法精神や公共心は無いのも同然ということなのだろう。

こういった公共心の無さは中国の至るところで見られる。万里の長城でさえ、石垣を崩し自宅の補強に使うくらいなのだ。見つからなければやったものがち。公共道徳の言う観念が元々ないのかもしれない。

ましてや中国当局の監視の届かない海外ではやりたい放題なのはいうまでも無い。中国人旅行客は世界中の観光地で様々なマナー違反、すなわちところ構わず痰を吐く、手鼻をかむ、煙草を吸う、あるいは行列に割り込んで我先に乗り物に乗り込むなどをおこない、国際的な批判が高まっている。
海外に出かける中国人は祖国の大都市の高層ビルやハイウェイを自画自賛し、さらに北京五輪で大量のメダルも獲得し民族の隆盛に鼻高々であるが、実際には国際的なイメージは悪化する一方で、「衣食足りても礼節を知らず」というイメージが定着しつつある。
このような現状に至った歴史的、政治的あるいは文化人類学的な理由はいくつも挙げられるだろうが、中国が既に「世界の重要プレーヤー」になってしまっている以上、それらは免罪符として通るはずもない。

政府は北京五輪開催もあり国際的な形象(イメージ)をあげるのに躍起になっていたが、結局、幕が下りれば元の木阿弥、人民には暖簾に腕押しだったのだろうか?

中国系国民が過半を占めるシンガポールは今でこそ街も政治もクリーンだが、建国当初は清朝時代の大陸と大差ない暴力と腐敗が蔓延する不潔な社会だった。建国の父 リークワンユーは中国人の特性を見抜き、徹底した監視と厳罰化によって因習を破壊し公共心を強制した。肉体的な懲罰よりも高額の罰金を科すのがのがミソのようだ。

大陸でもシンガポールのように、マナーを向上させ公共心を育てるにはある程度の監視と厳罰の強制が有効だと思う。中国は広大で人も多く多様なのでかなりの年月もかかるだろうが、北京五輪が閉幕しても気を緩めることなく、マナー向上へ向けて国民的な奮起を継続してもらいたい。

<strong>衣食足りて礼節を知る(いしょくたりてれいせつをしる)
(意味)生活に余裕ができて初めて礼儀や節度をわきまえられるようになる
出典:管子
[原文] 倉廩 ( そうりん ) 実ちて 則 ( すなわ ) ち礼節を知り、衣食足りて則ち 栄辱 ( えいじょく ) を知る。
(米蔵がいっぱいになると人ははじめて礼儀道徳に関心を持って、わきまえるようになるし、衣食が十分に足りて生活が安定すれば、名誉とか恥辱というものをわきまえ重んずるようになる。)


2011年上海万博ではもう少しマナーが向上しているのだろうか?過度な商業主義が蔓延した博覧会にならなければいいが。。。



街角スローガンから見た中国人民の常識
インフォレスト
牧野 武文

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